日鉄ソリューションズ x SAP Fieldglass 未来を築く役務購買革新のストーリー|SAP Spend Connect Innovation Day 講演レポート

日鉄ソリューションズ x SAP Fieldglass 未来を築く役務購買革新のストーリー|SAP Spend Connect Innovation Day 講演レポート

2024年7月9日に開催された「SAP Spend Connect Innovation Day」において、日鉄ソリューションズからは管理本部業務部長兼パートナー企画管理室長の大野と産業ソリューション事業本部副本部長兼営業本部長の土屋が登壇致しました。当日は「事例講演・日鉄ソリューションズ x SAP Fieldglass 未来を築く役務購買革新のストーリー」というテーマで、当社が進める役務購買業務の革新や、その推進にあたりSAP Fieldglassを選定した経緯などについてお話をさせていただきました。



日鉄ソリューションズでは主に大企業のお客様に向けて、システムの開発・運用保守からコンサルティングまで、一貫したサポートを提供しています。当社のスタッフはシステムエンジニアなどの技術系の人材が約7割を占めており、技術志向の強さが一つの特長となっています。

当社では、設立25年目を迎える2025年を第二の創業期と位置づけ、次のステージに向けて新たなスタートを切る予定です。講演の前半では、その重要な節目にあたり策定した「NSSOL 2030ビジョン」の概要およびその推進にあたり重要となる役務購買業務の革新に向けた取り組みについてご紹介しました。

2030年に向けて、デジタル化の進展、労働人口の減少、環境問題の深刻化など、様々な社会・経済環境の変化が予想される一方、システムの開発や運用における技術変革、デジタルサービスの拡大、業界横断プラットフォームの本格化が進む中、「NSSOL 2030ビジョン」では、今後、当社は個別企業の課題解決だけでなく、社会全体あるいは業界を横断した課題の解決にも取り組むことを目指しています。

具体的には、今後、海外や国内の中堅企業といった新しい市場領域への進出など「価値提供対象の拡大」、次世代型SIモデルによるサステナブルなITサービスの提供などの「多様な価値提供方法の実現」、そして当社がこれまで培ってきた「知見と技術力の活用と強化」を通じ、新たなビジネスモデルへのシフトを進めていく計画です。

このようなビジョンを実現するにあたり、当社の役務購買業務の革新は必要不可欠です。取引先との契約や発注・支払などを担う業務部においては、古いスクラッチシステムや人手に頼った業務に手間を取られ、パートナー企業との関係強化や外部人材のマネジメントなど前向きな活動に力を割けないという課題を抱えていました。こうした状況を打開するため、デジタル化を通じて業務の効率化を図ることが急務となっています。

また、本講演では、当社の人材・技術・ビジネスに対する現状と課題を把握し、その結果を全社員にフィードバックするための「NSSOL版人材白書」についてもご紹介をさせて頂きました。例えば、ITスキルのレベルを社員の年齢分布と重ね合わせることで、プロジェクトマネジメントができる人材の育成状況を把握したり、年代別のDX人材比率の分析結果を踏まえ、DX人材育成プログラムを企画・実施したりすることで、全社的なDX対応力の向上を図るといった取り組みを進めています。

つづく後半では、当社が役務購買業務の革新を推進するにあたりSAP Fieldglassを選定した理由や背景についてお話をしました。SAP Fieldglassは役務購買業務の全般をカバーすることができ、「請求書レス」な環境や外部人材マネジメントの高度化などを実現することが出来ます。またSAP FieldglassにはIT業界における役務購買業務のベストプラクティスを反映した標準テンプレートが用意されているので、それらのテンプレートに業務を合わせること(Fit to Standard)で、早期にシステム導入の成果を享受することが可能となります。

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実際、SAP Fieldglassであれば、スクラッチ開発が必要と考えていた役務購買業務のほとんどを標準テンプレートで実現することが可能です。企業固有の業務やアドオンの廃止、標準テンプレートから外れた設定を極力制限するなどの"Fit to Standard"を進めることで、「請求書レス」や外部人材マネジメントの高度化に加えて、コンプライアンス強化と業務の効率化、例えば、業務の平準化や発注スピードの向上、発注件数の圧縮、契約状況の見える化、SE派遣管理の負荷軽減など、両方の効果が期待できます。

特に、当社の既存システムはコンプライアンス重視のため、受注決済が終わるまで役務購買の作業に着手できない仕組みになっており、結果的に業務が月末に集中してしまい、業務の平準化や発注スピード向上の妨げになることが課題となっていました。しかし、SAP Fieldglassであれば役務購買業務の準備を並行して進めておくことができるので、月末に集中しがちな業務の平準化を実現することが可能となります。

なお、SAP Fieldglassを導入する際には、SAP Fieldglassと既存システムのデータを連携するためのインターフェースの開発が必要となりますが、当社では、SAP社の導入標準スケジュールに則り、2025年7月の稼働開始を目指しています。

最後に、当社のERP事業への取り組みについてご紹介させていただきました。当社ではアプリケーションやインフラなどシステム全体を網羅し、コンサルティングから構築・保守運用までSAP関連サービスを幅広く提供しております。また、アジアを中心にクライアント企業のグローバルパートナーとしてサービスを提供できる体制を有し、ERP周辺テクノロジーへの対応も行っています。ERPやSAPサービスの導入にご興味を持たれましたら、ぜひ日鉄ソリューションズにお問合せください。

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