データドリブンな人的資本経営を実装する「ソシキノミライ」
人とAI、組織マネジメントの未来
日鉄ソリューションズ株式会社 デジタルソリューション&コンサルティング本部 オファリング&コンサルティングセンター Corepeak推進部 西川 義信
日鉄ソリューションズが新たに立ち上げたCorepeakは「変革シナリオ」と「オファリングBlock」を組み合わせてお客様の変革を実現する、統合型の価値提供アプローチを表象するブランドです。今回はCorepeak推進のキーパーソンである、日鉄ソリューションズ株式会社 デジタルソリューション&コンサルティング本部長、法兼尚志と、日鉄ソリューションズ株式会社 デジタルソリューション&コンサルティング本部 オファリング&コンサルティングセンター、當田修之が、Corepeakとは何かについてお話します。
私たちは、Corepeakをお客様のビジネス変革・デジタル変革を実現する、「統合型の価値提供アプローチ」であると定義しています。従来は単独で提供することが多かったソリューション・サービスを、特定課題領域を解決するためのノウハウの塊である「オファリングBlock」に複数包含させ、これらのBlockを組み合わせて、課題解決の手順を組み立てていきます。この課題解決手順を組み立てる道標、あるいはリファレンスガイドとなるのが「変革シナリオ」です。
Corepeakでは、複数の「変革シナリオ」と「オファリングBlock」を、お客様の変革テーマとその背景・目的に最適な形で組み合わせ、課題解決と社会実装を担う全体プログラムを組み立てることによって、お客様のビジネス変革・デジタル変革を実現します。
今、私たちのお客様は激変する経営環境の中に立っており、立ち向かうアジェンダが多様化・複雑化しています。例えば、AIを導入するということに関しても、単なるテクノロジーの導入ということではなく、事業変革の加速、人材不足における事業継続、安全性・信頼性の実現といった様々な課題が複雑に関係しています。お客様ご自身も検討初期の段階では、そのすべてを把握できている訳ではなく、試行錯誤しながらプロジェクトを進めています。また、当社ビジネスの面から見ても、お客様が認識している顕在課題に対して個別のソリューションを提供する従来の受託型ビジネスでは、多様化・複雑化した環境で戦うお客様に対して、十分な価値を提供することができなくなってきています。
私たちが今、お客様にとって真に価値あるものを提供する、その思いを持って立ち上げたのが今回のCorepeakです。
Corepeakによる活動は、従来のように課題が明確化され開発プロジェクトがスタートしてから、というものではなく、その前段階から始まります。大きく分けてお客様から、まだ柔らかい段階でのご相談・課題感をいただく場合と、我々から時流に即したテーマ等を提示しながら、お客様の課題を深掘りする場合を想定していますが、いずれの場合もプロジェクト企画前や企画段階から関わらせていただくことになります。
私たちは、お客様のご相談や課題感を、長い経験で培った「戦略・全体構想」「ビジネス・業務プロセス」「組織・人材」「テクノロジー」「デジタル活用力・ガバナンス」の5つの視点から分析し、「変革シナリオ」を用いて検討論点や大きな進め方案を提示し、変革実現への道筋を組み立てていきます。例えば「AI」と一言でいっても、それによりビジネスアジリティを高める、内製力を高める、新規事業を開拓する、人材不足に対応する、というように複数のシナリオが考えられます。このように私たちがご用意している「変革シナリオ」を複数使いながら、背景・目的に適した全体計画を一緒に組み立てていきます。従来でしたら「AIエージェント活用」と相談されたら、「AIエージェントを導入します」で終わっていたかもしれません。これからはそうではなく、「変革シナリオ」を提示することで、お客様の背景・目的を踏まえた検討論点や進め方を明確にし、お客様とともに実現していきます。
現在は、「ビジネスアジリティを支えるアーキテクチャ変革と内製力強化」「AIエージェントを活用した業務改革と人材強化」といった13個のシナリオを用意していますが、更なる拡充を図っています。
これら「変革シナリオ」は、シナリオごとに複数組み合わせた「オファリングBlock」で構成されています。「オファリングBlock」は、まさにこれが変革実現の肝となるもので、当社がこれまで蓄積してきた知見の塊です。当然個別ソリューションや先端技術を含みますが、それだけではなく、業務改革やデータマネジメント等、各ソリューションを如何に使うかといった実践知や技術力に基づく「ノウハウ」も大きな部分を占めています。
私たちは、オファリングブロックとして「業界特化」と「業界共通」の大きく二つを準備しています。
「業界特化ブロック」には「プロジェクト型ビジネス向け「デジタルプラットフォームビジネス向け」というビジネスモデル別と、「製造業」「小売業」「金融業」「社会・公共」という業界別のメニューを用意しており、各ビジネスモデルや業界における個々の課題要素に対する解決策をサービスメニュー化しています。
「業界共通ブロック」では、「戦略・全体構想」「ビジネス・業務プロセス」「デジタル活用力とガバナンス」「組織・人材」「デジタルプラットフォーム改革」という5つの要素で、それぞれ複数のメニューを用意しています。
Corepeakは、先述のとおり、お客様のビジネス戦略・経営戦略で目指す姿を、この「変革シナリオ」及びそこに紐づく「オファリングBlock」を複数組み合わせ実現するアプローチを取ります。つまり、個別課題に対するソリューション提供に留まらず、お客様の全社的な変革といった、より大きな将来像を実現するものとなります。
お客様の経営課題をはじめ、変革の背景・目的を的確に把握し、さらに今までお客様にソリューションを実装してきた経験・技術力を基に、ボトムアップとトップダウンの両面を駆使しながら課題解決プログラムを組み立てて実装していきます。
これは、「お客様との対話による問題の再定義」だと考えています。お客様からは「AI エージェントを導入したい」といったご要望をいただきますが、背景や問題の複雑さは、各社で全く違います。そこで、当社側から「変革シナリオ」や「オファリングBlock」というメニューを用意してお客様と対話し、本当に解決すべき問題の範囲を見出し再定義する。単純に上から設計して降ろすのではなく、下から積み上げるのでもなく、上からも下からも行き来しながら組み立て直す。このプロセスを行うことこそが本質的な問題解決となり、Corepeakの特徴の一つとなります。
実際に、お客様からいただいた一つのご相談から、その背景にある大きな事業課題を掘り起こし、中長期的な課題解決プログラムにつながった例が出てきています。ある製造のお客様の事例で、当初はAIエージェントによる製品見積もり自動化の相談を受けました。 従来だと「自動化のためにこういうソリューションを導入し…」という話になりますが、今回は、この相談の背景や目的が何かということを変革シナリオの切り口である「戦略」「業務プロセス」「組織・人材」「テクノロジー」「ガバナンス」の切り口で分解しました。戦略的な意図がどこになるのか?製品見積自動化でお客様の業務プロセスはどう変わるのか? どんな営業の方々が動かれていて、営業のカルチャーはどう変えていったらいいのか?AI導入によるデータのガバナンスをどう立てつけていったらいいのか?お客様自身で継続改善できるような内製力をつけるにはどうしたらいいのか?現状データ構造やシステム構成の分析を踏まえると、変革実現に向けた業務・システム課題は何か?そうした討議はAIエージェントに留まらず、中期DXテーマ策定にまで広がり、データ基盤、AIエージェントの管理基盤、初期見積もりからアフターサービスに至るまでのサプライチェーンまで分解、分析しました。それにより、一つのご相談が、計10以上のプロジェクトにまで拡大しました。最初のテーマはAIエージェントのみでしたが、経営層をはじめ、様々なステークホルダーや現場リーダーと対話を重ねる中で、お客様が気づいていない潜在課題や将来課題を引き出すことができました。お客様からも「NSSOL は変わったね」と言っていただき、大きな手応えを感じています。
この例は、プロジェクトが広がったということが大切なのではなく、変革シナリオ・オファリングBlockという考え方の中で、個別ソリューションの導入ではなく、蓄積したアセットと技術力を活かしながら本質的な課題解決に向けて思考空間を広げることができた、ということがお客様にとって、そうして私たちにとっても大きな価値を生んだ、ということだと考えています。
今後に向けては、テクノロジーの進歩や環境の変化に迅速に対応し、「変革シナリオ」「オファリングブロック」共にメニューを拡大していく予定です。その際には独自の着眼点を持って、お客様の課題領域を発見していくことが重要です。また、お客様の企業全体の課題を適切に解決できるよう、パートナー様を含めたエコシステムを構築することも注力しています。お客様が求めるのは価値創造のヒントやストーリーです。複雑で多様なお客様の課題や社会課題を解決するためには、当社だけでは十分ではありません。お客様の持っている、より多くの課題、より複雑な課題に対応していけるよう、パートナー企業を含めたオープンなエコシステムを構築していきたいと考えています。
いずれにしても、私たちが一番大切にしていくことは「お客様のため」という考え方です。この大前提に基づいて、お客様とともにありたい姿への変革を組み立て、蓄積した技術力とアセットを組み合わせて社会に実装することがCorepeakの目指すことであり、当社のビジョンやパーパスの実現につながると考えています。
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